? 健康豆知識 2015年12月号 - インフルエンザについて| おちあい薬局グループ

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【健康豆知識】 2015年12月号
インフルエンザについて
インフルエンザとは、“インフルエンザウイルス”によって引き起こされる感染症です。
2009年の冬までは、2つのA型インフルエンザ(香港A型ソ連A型)とB型インフルエンザのあわせて3つのインフルエンザが流行していました。これらをまとめて季節性インフルエンザといいます。
2009年春からは、それらに加え新型インフルエンザが流行し、世界中に広がりました。

インフルエンザにかかると38℃以上の急な発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感、食欲不振などの全身症状が強くあらわれ、鼻水、咳、のどの痛みなどの症状もみられます。

インフルエンザの種類
インフルエンザにはA型、B型、C型の3つの型があります。 「季節性のインフルエンザ」として主にヒトの間で流行するのはA型(ソ連型)、A型(香港型)とB型になります。

・A型
秋から冬にかけて流行するインフルエンザの多くはA型です。A型は感染力が高く、唯一ヒト以外の鳥や豚、馬などにも感染します。症状は高熱と全身症状が急激に起こることが特徴です。 ウイルスの抗原は毎年小さな変異を繰り返しており、このA型ウイルスには100数種類が存在しているといわれています。A型については一度かかっても、変異したウイルスに免疫がないと何度もかかってしまう場合があります。

・B型
B型はA型の流行が終わった2〜3月頃に流行することが多いといわれていますが、最近では通年かかることもあるようです。ヒトのみに感染し、このウイルスに対しては免疫を持った人が多く、A型ほど流行になることはないようです。高熱は出にくいのですが、A型より熱が下がるのに時間がかかります。 また、症状としては、下痢や腹痛など消化器症状が出ることがあり、A型より症状が軽いので風邪と間違い、治るまでに時間がかかることもあります。

・C型
C型は、5歳以下の幼児がかかることが多く、1月〜6月に多く発症しますが、1年を通して、いつでも発症する可能性があります。 症状としては、鼻水、くしゃみや咳、のどの痛みなど風邪の症状と似ていますので、重症化することはほとんどありません。

インフルエンザとかぜの違い
普通のかぜは1年を通してみられますが、インフルエンザは季節性を示し、日本では例年11〜12月頃に流行が始まり、1〜3月にピークを迎えます。


インフルエンザ かぜ
発症時期
1年を通じ発散的
冬期に流行
主な症状
かぜの症状、発熱、頭痛、関節痛、
筋肉痛、倦怠感、食欲不振など
のどの痛み、咳、鼻水など
症状の進行
急激
ゆっくり
発熱
38℃以上
無いかもしくは微熱
合併症
気管支炎、肺炎、脳症など
ほとんどない

抗インフルエンザウイルス薬
抗生物質、症状を抑える薬

インフルエンザの症状
インフルエンザウイルスに感染した場合、約1〜3日の潜伏期間の後、インフルエンザを発症します。 続く約1〜3日では、突然の38℃以上の高熱や全身倦怠感、食欲不振などの全身症状が強く現れます。 やや遅れて、咳(せき)やのどの痛み、鼻水などの「呼吸器症状」が現れ、腰痛や吐き気などの消化器症状を訴えることもあります。 通常は、10日前後で症状が落ち着き、治癒します。

インフルエンザにかかりやすい方
インフルエンザにかかりやすい方はハイリスク群と呼ばれますが、次のような方々になります。
下記持病をお持ちの方々
・慢性呼吸器疾患(喘息、COPD、肺線維症、肺結核など)
・慢性心疾患(弁膜症、慢性心不全など)
・代謝性疾患(糖尿病、アジソン病など)
・腎機能障害(慢性腎不全、血液透析、腎移植後など)
・免疫機能不全(ステロイド内服など)
重症化することがあると報告されている方々
・ご高齢の方(65歳以上)
・妊娠中の方
・乳幼児
インフルエンザの予防
インフルエンザにかからないためにも、予防法を覚えておきましょう。
@インフルエンザワクチン
最大の予防法は、流行前にインフルエンザワクチンの接種を受けることです。ワクチンの接種で、 ・インフルエンザに感染しにくくなる。 ・かかったとしても軽い症状ですむ。 わが国でも、ワクチンを接種する方が年々増えています。ワクチンは、その年にどのウイルスの型(タイプ)が流行するかを予測して、毎年製造されています。 また、ワクチンの効果は1年間であるため、毎年、流行シーズンの前(10月〜12月)に接種することが望ましいと考えられます。
※2015年11月現在のインフルエンザ予防接種について
2015年〜2016年シーズンから、これまでの「三価ワクチン」 から「四価ワクチン」に変更されることになりました。 これまでの「三価ワクチン」には、A型であるパンデミックH1N1とH3N2、そしてB型であるビクトリア系統あるいは山形系統のいずれかから1種類ずつ、計3種類のウイルスが入っていました。しかし今期より「四価ワクチン」となり、B型インフルエンザのワクチンを1種類追加することになり、B型インフルエンザへのさらなる対応が期待されています。
三価ワクチン
A型株
A/カリフォルニア/7/2009 (X-179A) (H1N1)pdm09
A/スイス/9715293/2013 (NIB-88) (H3N2)

B型株
B/プーケット/3073/2013 (山形系統) or B/ テキサス/2/2013 (ビクトリア系統)
四価ワクチン
A型株
A/カリフォルニア/7/2009 (X-179A) (H1N1)pdm09
A/スイス/9715293/2013 (NIB-88) (H3N2)

B型株
B/プーケット/3073/2013 (山形系統)
B/テキサス/2/2013 (ビクトリア系統)


A手洗い、うがい
手洗いは、手や指などに付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法です。 そして、うがいは口の中を洗浄します。外出後の手洗い・うがいは、インフルエンザのみならず、感染症の予防の基本です。しっかりと行いましょう。 また、感染を広げないためにも、感染の可能性がある方は、咳やくしゃみをおさえた手、鼻をかんだ手はただちに洗うようにし、周囲へ配慮(咳エチケット)しましょう。
Bマスク
インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を抱えている人、疲労気味、睡眠不足の人は、なるべく人ごみや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出するときは、飛沫感染を防ぐためにマスクを着用しましょう。

マスクには大きく分けて、
・ガーゼマスク(織布マスク)
・不織布マスク
・N95マスク(医療用マスク)
の3つのマスクがあります。

インフルエンザウイルスというのは細菌よりも小さく0.3ミクロン以下だと言われています。ガーゼマスクは洗って何度も使えるのが利点ですが、網目は粗く簡単にウイルスが通りぬけてしまうため、インフルエンザ対策には不適応です。
最も効果の高いN95マスクは、医療用のため網目は細かくウイルスを通しません。ただ、網目の密度が高いため呼吸がしづらく、長時間の装着には向かないという難点があります。金額も他に比べて高価なため、日常でもっとも使用に適しているのが不織布マスクということになります。 ただし不織布マスクを何度も使用するのは良くありません。一度使用したマスクは処分しましょう。
インフルエンザにかかってしまったら
医療機関を受診
インフルエンザウイルスは増殖のスピードが速いため、症状が急速に進行します。 具合が悪くなったら、単なるかぜだと軽く考えずに、早めに医療機関に受診しましょう。インフルエンザは発症後すぐに適切な治療を開始することが重要です。 (ただし発熱がある前に受診すると、検査でインフルエンザと診断されない場合があります。発熱は無く体がだるいなどの症状があるときは、一度医療機関に電話で相談されると良いかと思います。)
治療
治療には「薬物療法」と「一般療法」があります。

1.薬物療法
インフルエンザウイルスの増殖を抑えるお薬(抗インフルエンザウイルス薬)で治療します。 主な抗インフルエンザウイルス薬(ノイラミニダーゼ阻害薬)
商品名
タミフル
リレンザ
イナビル
ラピアクタ
一般名
オセルタミビル
ザナミビル
ラニナミビル
ペラミビル
製剤形態
経口薬
吸入薬
吸入薬
注射薬
適応(治療)
1日2回×5日間
1日2回×5日間
単回
単回
(厚生労働省ホームページ「抗インフルエンザウイルス薬について」より引用)

インフルエンザウイルスは増殖のスピードが速いため、症状が出現して48時間以内にウイルスの増殖のピークくるため、48時間以内に服用しないと抗インフ ルエンザウイルス薬の効果が現れにくくなります。ウイルスの増殖を抑えて感染の拡大を防ぐお薬なので、発症後できるだけ早く服用することが重要です。
肺炎などを併発し重症化することがあるので、特にハイリスク群に当てはまる方は、ただちに医療機関を受診しましょう。

2.一般療法
一般療法はインフルエンザ治療の基本となります。まず安静にして睡眠を十分にとること、 また、高熱によって脱水症状が起こらないように、水分をしっかり補給することが大切です。(経口補水液など)
家族がインフルエンザにかかってしまったら・・・
家庭内で感染を防ぐことは、非常に重要なことです。同居している家族がインフルエンザにかかった場合は、
・できるだけ家族とは別の個室で静養させる。
・看護した後は、手洗い・うがいを徹底する。
・家族も自分もマスクを着用する。

以上に注意してご家族の看護を行うようにしましょう。

インフルエンザでは他にも、重症化した場合に起こる「インフルエンザ脳症」(特に小児)や、「二次性細菌性肺炎」(特に高齢者)などの合併症を発症する可 能性があります。予防を心がけるとともに、かかりつけの医療機関に発症時の対応について相談しておくことも大切です。正しい知識、予防接種で感染しないように注意しましょう。